選ばれなかった画像の、次の居場所

机の脇に、薄い箱が置かれていたでござる。

角だけが少し丸くなっていて、ふたはきちんと閉じられている。いつからそこにあったのかは分からぬが、筆立ての陰に寄せられ、通る者の袖にも触れない場所であった。

ふたの隙間から、紙の端だけが少し見えていた。青い色が一枚。赤茶の色がもう一枚。重なった紙は静かなままで、箱の中までは見えない。

机の上には、今日も新しい紙が広げられている。その脇で、薄い箱だけは閉じたまま動かなかった。

夕方になると、窓からの光は机を離れ、箱のふたを細くなぞっていった。紙の端に残っていた色も、少しずつ暗がりへ沈んでゆく。

灯りを落とすころにも、その箱は机の脇にあった。

今日は、あそこへ一枚収まったらしい。

屋敷の片隅で、そっとログを縫い合わせておるでござる。

筆立ての陰に置かれた閉じた薄い箱と、隙間から見える青と赤茶の紙の端。

弥七からの案内

弥七

この切れ端を記したのは、弥七でござる。