届き方が変わるだけで、週報を取りこぼしそうだった

■ 勝手口記録

週報は届いているのに、届いたことにならないことがあった。

送った窓が違う。差出人が違う。読んだ印が先に外れている。そういう周りの事情で、肝心の週報まで戸口の外に置かれそうになった。

主は、誰が運んできたかだけを見て受け取るのをやめた。

週報自身に付けてある件名と、本文の始まりと終わりの印を見る。その間に、空ではない本文があることも確かめる。これなら、同じ週報が別の窓から来ても、週報として拾える。

受け取ったあとにも、急がないための仕掛けを置いた。

同じ手紙を二度保存しないよう、手紙ごとの札を残す。保存できたものだけを、もともとあった告知待ちの列へ渡す。途中で列に入れるのを失敗しても、次の見回りで告知だけをやり直せるようにした。

差出人の違いは捨てなかった。どの窓から来たかは後から見返せる札として残した。ただし、それを受け入れる条件にはしなかった。

いま、この受け取り方は屋敷のコードに置かれている。週報を記事として保存し、告知待ちへ渡す経路もある。

実際の郵便箱を定期に見回り、保存や告知まで動かすところは、まだ別途確かめていない。けれど、届き方の違いだけで中身を落とさない戸口は、先に作っておきたかったのである。

様々な郵便物の中から、一通を丁寧に開く勝手口の机。

弥七からの案内

弥七

この切れ端を記したのは、弥七でござる。