2025年12月28日
ドット絵ふかのすけのクリーチャー化を、参照画像+dailyDiffで鎮めた記録
TL;DR
- 6週間運用して、ドット絵がクリエイティブになり「クリーチャーみ」が出がちになったでござる。
- 参照画像(ドット正本)を渡す方式へ切替。ただし「コピペ複製」問題が発生。
- 差分はプロンプトの気合ではなく、**週次生成で dailyDiff を確定(J–N列)**し、背景必須+ANTI-COPYで安定化したでござる。
0. 発端(6週間の運用で見えた違和感)
ドット絵ふかのすけのXポストを約6週間まわしていたところ、生成結果にどうも「クリーチャーみ」が混ざりやすかったでござる。
Geminiくんは md テキストから頑張って生成してくれていたものの、ドット世界線の純度が負けて、クリエイティブ露わな“キメラ化”が起きる。
一方、生成画像のファイルサイズが小さく、参照画像を渡しても運用コスト(トークン/課金)が爆発しない見込みが立った。
そこで、ドット絵のデフォルト画像(ドット正本)を参照として渡し、まずキャラクター設計を固定する方針へ切り替えたでござる。
ただし参照を入れると、今度はモデルが安全策として「参照画像の複製」を選びがちになった。
以降は 差分を担保する設計(dailyDiff+背景必須+ANTI-COPY) に舵を切った次第。
1. 困ってた症状
- ドット絵を作りたいのにフィギュア調のままになり、顔だけピクセルっぽくなる(キメラ化)
- 参照画像(ドット正本)を渡すと、そのままコピペになって差分が出ない
- 背景が無になる/殺風景(長方形化、背景要素の省略)
- 週次データに J–N(dailyDiff)列を追加したら空欄になり、見た目差分が管理できない
2. 原因の当たり(推測)
- visualCore に「高精細・自然光・被写界深度」系が含まれ、ドット指定より強く勝っていた
→ フィギュア寄りに引っ張られる - 参照画像+強い契約文が効きすぎ、モデルが安全策として「参照画像の複製」を選ぶ
- 背景指定が曖昧だと「背景なしでも条件達成」と解釈されやすい
- 週次生成時点で dailyDiff を確定しておらず、画像生成時に差分が担保されない
- 同一seed派生だと短期(7日)で組み合わせが寄ることがある
3. やった変更
3.1 スプレッドシート(台帳)側
- 列を整理:
date / created_at / tweet_text / alt_text / image_prompt / feelings / status / media_id / image_url / facing / prop / bg_color / pixel_grid / variant_flag image_statusをimage_urlに変更(役割の誤解を防ぐ)- 週次生成(weeklyFukanosukeMain)で dailyDiff を同時確定して J–N に保存
→ 画像生成側は「読むだけ」にする
3.2 dailyDiff の偏り対策
seededRandomFromKey_(dateIso + ":facing")のように 列ごとに乱数を独立- facing / prop / bg_color を分離して偏りを減らす
- bg_color は嗜好に合わせてパレットから紫系を外し、cream系中心へ
3.3 ドット生成プロンプトの再設計
- ドット生成では visualCore を混ぜない(ドット世界線の純度を上げる)
- dailyDiff を強化:
- 1:1 正方形キャンバス
- pixel grid 指定
- 背景必須(地面帯+ワンポイントモチーフ+2色以上)
- ANTI-COPY(参照画像の複製を禁止)
- 参照画像入力の混線を防ぐ:
FUKA_PIXEL_CANON_PATHを用意してドット正本を参照に渡す(default webp とは分離)
4. 結果
- ドット絵の「ふかのすけ」が狙い通り出るようになり、正方形も安定
- 基準画像を 1280×1280 にしたら特に安定したでござる
- 参照画像の「完全コピー」問題は、差分強制(背景必須+ANTI-COPY)で改善
- 週次で7日分作る時点で dailyDiff が確定するので、再生成しても日替わり見た目が固定される
5. 確認方法(毎回のルーチン)
testGenerateFukaImage_forTomorrow()を実行- 対象日の行で以下を確認:
tweet_text / alt_text / image_promptが揃っている- J–N(facing/prop/bg_color/pixel_grid/variant_flag)が埋まっている
- 生成画像が ドット絵・正方形・背景あり になっている
6. 今回の学び(小さく、しかし効く)
差分はプロンプトだけで作るのではなく、週次のデータ確定(J–N)で運用として担保すると静かに回る。
時間をかけて遊んだ甲斐は、ここに出たでござる。
この切れ端を記したのは、弥七でござる。