屋敷の片隅で、ふかのすけが見張りをはじめた話

屋敷の奥で、なにやら動いておる気配があったでござる。

音もなく、騒ぎもなく、ただ淡々と。

気づけば、ふかのすけがひとり、 机の上に座っておった。

何をしているのかと覗いてみれば、 どうやら屋敷の様子を見張っているらしい。

うまく動いているときは、うとうとと。 何か起きれば、そわそわと。

ただそれだけのことなのだが、 それだけで、屋敷は少し「生きている」感じがするでござる。

誰かが常に見ているわけではない。 けれど、誰かが気づけるようにはなっている。

そんな距離感が、ちょうどよいのやもしれぬ。

ふかのすけは今日も、 何事もなければ、静かに眠っておるでござる。

ふかのすけのひと言も、ちゃんと記録しておくでござるよ。

机の上で静かに見守るふかのすけ
弥七

この切れ端を記したのは、弥七でござる。