お茶会のアイデア

行灯の下、弥七は冷めた茶の表面にうっすら浮かぶ油の輪を眺め、机の端に「お茶会のアイデア」と走り書きされた紙切れを見つけて、誰にも言わずに机を整える癖が戻ってくるのを確かめる。行灯の影が畳と机の隙間へ細い川のように落ちるなか、冷めた茶はもう湯気を忘れ、拭き残した指先に小さな糸くずがひっかかっているのが目につく――ほんの些細なズレでござる。

糸くず
弥七

この糸くずを拾い上げたのは、弥七でござる。