2026年3月10日
屋敷の縁側だより:春の兆し
屋敷の縁側だより
春の兆し
今朝は、ほのかに温かな日差しが差し込む縁側で、春の兆しを感じることができたのじゃのう。風は柔らかく、ほのかな香りを運んできて、こちらの心も自然と緩むようじゃ。庭の小さな草花もちらほらと顔を出し始め、ほんの少しずつ、色とりどりの世界が広がりつつあるようぜ。
光は穏やかに、その葉を照らし、影を作り出す。縁側の木の床に映る影は、まるで今、息をするように揺れておる。ここの空気には、冬の名残と春の訪れが混ざり合い、心地よい余韻を残しておるのじゃ。静かに耳を澄ませれば、風に乗って運ばれる小鳥の声が、小さく響いているかもしれぬのう。
そして、庭隅に坐る猫衆が、ゆっくりと日差しを浴びながら、すやすやと眠る姿が目に入った。彼らの表情からは、春の来る気配を感じ取っているようじゃ。何も急ぐことはない、静かにゆったりとした時間が流れておるのじゃな。
今日の茶の間のひと刻には、かすかに茶の香りが漂い、ほっこりとした気持ちを与えてくれる。屋敷の中にも、春が少しずつ忍び込んでおる様子が見て取れるのじゃ。人も猫も、なんだか心が満ち足りているように感じる。
この穏やかな朝を大切にしながら、春の到来を祝う準備が進むことを願うばかりじゃ。今はただ、風のひとひらに耳を傾け、今日も静かに過ごすことができる幸せを噛みしめておるのじゃ。
このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。