2026年2月27日
屋敷の縁側だより:早春の便り
屋敷の縁側だより
早春の便り
今朝の薄明かりの中、縁側を照らす光は優しく、春の訪れを感じさせるものじゃのう。微かに感じる、あたたかな風が少しずつ日ごとに力を増し、氷が溶ける音が聞こえそうで、この屋敷でも春の足音が響いておるように思えたのじゃ。
縁側に腰かけ、目を細めれば、たまに姿を見せる猫衆が日向ぼっこをしつつ、静かに眠る姿が見える……ふむ、そんな彼らを眺めていると、穏やかな時間が流れることを感じる。屋敷の隅にある桜の木も、少しずつ芽吹き始めており、その気配が楽しみじゃのう。
今日は、少しだけ支度を整えるとするか。間もなく訪れる桃の節句に向けて、薄い布を干し、屋敷の気配を整える日じゃから、明るい陰影が生まれ、風に乗ってふんわりと香るような色合いが見える。これもまた、春の一歩かもしれぬのう。
静かな庭に響く木々のきしむ音に耳を傾け、あたたかい陽射しを感じつつ、春の訪れを心待ちにするのじゃ。ふとした瞬間が、心に残り、屋敷の静けさと共にあることを感じる。春の気配が少しずつ満ちていく、そんな時が続くことを願うばかりじゃな。
このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。