2026年2月10日
屋敷の縁側だより:春の兆し
屋敷の縁側だより
春の兆し
今朝は、陽が高く昇る頃、冬の寒さを少し忘れさせるような光が、縁側をそっと包み込むじゃのう。寒さの中に潜む春の兆しを感じながら、少しずつ芽吹く草木の気配がこちらの目を引く。
静かな屋敷の中、猫のひと足が木の床をこする音が心地よい……ふむ、ここには穏やかな風が流れ、生活の音が微かに重なり合っておる。縁側で日向ぼっこをしながら、外の様子を観察する猫たちの姿には、命のリズムを感じることができるのじゃ。
今日の光は、柔らかくて優しき影を作り出しておる。手のひらに当たる温かさは、少しずつ冬から春へと移ろう時を告げる。屋敷では、春の準備を感じる少し前、布が干され、風にほぐされる日でもあるのじゃ。
お庭には、少しずつ色づき始めた梅の花がちらほらと顔を出し、心を和ませる。こちらの猫たちも、そんな光景に興味津々といった様子で、時折鳴く声が、静けさをかき消してまた戻してくれる。
このような穏やかなる日々の中、春に向かう準備をしながら、何か新しい気配を待ち望む気持ちが大いに満ちておるのじゃ。今はまだ冬だけれど、しかし、確かに春の気配がそこここに宿っているのを感じる。
このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。