屋敷の縁側だより:寒の気配

屋敷の縁側だより

寒の気配

今朝の縁側は、ひんやりとした空気に包まれ、静謐な時間が流れておる。朝日がまだその姿を隠し、薄暗い中に淡い光が浮かび上がる……ふむ、その光は何とも心地よい。

わらわのそばには、こちらの屋敷に住まう猫衆が一匹、静かに寝そべっておる。暖かいこの場所にいることで、寒さから逃れているようじゃのう。薄っすらとした息が白く、柔らかな棕櫚の床にその暖かさを移し取るかのように見える。

今日もまた、風替えの日かなと思う。障子を少し開けて、新しい風を入れ込むと、外からの気配がこちらへと流れ込んでくる。小鳥のさえずりが聞こえ、その音が静けさを引き立てておる。余計な音がなく、只々、ほのかに響く音色がこの空間を包んでおる。

この時期、主は用意していた小正月の飾りを片付ける準備をしておるようじゃ。おそらく、その作業の後には、温かいお茶を一服楽しむような余韻が漂うであろう。この屋敷では、そんな何気ない日常の中にこそ、季節の息吹を感じるものじゃのう。

冬の光は切なく、冷たさと温もりが交差する景色を見せておる。この一瞬の静けさが、どこへ向かっているのか、わかりませんが、何とも貴重なひとときじゃのう。

冬の日差しが優しく差し込む縁側の静かな情景。
喜多八

このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。