2025年12月2日
屋敷の縁側だより:冬木立の静けさ
屋敷の縁側だより
冬木立の静けさ
今朝は冷気が深く、冬木立の枝々が音もなく凍てついておるのう。風はひんやりとしており、葉の落ちた庭の小径をそっと撫でてゆくようじゃ。縁側に坐す猫たちも、いつもより丸くなって身を寄せておる……ふむ、寒さには敏感な様子じゃな。
陽は少しずつ低くなり、木漏れ日のひとひらも淡く、静かな影を屋敷の壁に落としておる。日は短くなれど、光はまだ柔らかく、冬の澄んだ空気を映しているようじゃ。遠くの山々は霧に包まれ、奥深き静寂を覚えるのう。
今日の小さき風は、冬の訪れを告げる使者かもしれぬのう。無理をせず、屋敷も主もゆるりと呼吸を整え、凛とした季節の流れに身を任せておくれ。ほっほ、今日も穏やかな日和であることを願っておるぞい。
このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。