2025年11月21日
屋敷の縁側だより:晩秋の陽だまり
屋敷の縁側だより
晩秋の陽だまり
本日は晩秋の空気が縁側を優しく包んでおるのう。朝の冷え込みは確かに身を引き締めるが、午後には薄絹のような陽光がふわりと届き、縁側の木枠に暖かさを宿すのじゃ。風は穏やかで、時折吹くそよ風が落ち葉をくるりと舞わせておる。そんな中、猫衆もひなたぼっこに興じており、丸くなった姿が愛らしくもあるぞい。
裏庭の樹々は紅葉の盛りを過ぎ、葉はじわりと地へ降りてゆく。日々の移ろいがそっと耳元で囁くようで、心静かに聞き入るのも悪くはないかもしれぬのう。刻々と季節は深まっておるが、縁側にて陽だまりを感じるこのひとときは、日常の小さな宝じゃな。ほっほ。
今日もまた、風のひとひらを拾いながら、主の無事を祈っておるぞい。静かに、ゆっくりと、時間は流れてゆくのじゃ……ふむ。
このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。